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2016年10月28日 (金)

外部被ばく線量と甲状腺がんの関係~パンフの補足2

 パンフ「甲状腺検診縮小??」に関するFacebookの記事http://goo.gl/IINQKsについてKurokawaさんのコメントが寄せられましたので、今回はコメント(5)にお答えします。

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 パンフ26ページの最後に載せた左のグラフ「外部被ばく線量と甲状腺がん 2巡目検査」の作成方法に関するお問い合わせでした。

 このグラフは、2016年9月14日の第24回 福島県民健康調査検討委員会で発表された2つの資料を元に作られています。

 一つの資料は資料1「県民健康調査『基本調査』の実施状況について」 の6頁に掲載されている「別添資料3」の最初の表「年齢別・線量別 内訳」です。

163
 これは福島県民健康調査・基本調査の結果です。
 福島原発事故後4ヶ月間の外部被ばく実効線量を、県民がいつ、どこにいたかの行動記録と、各地点の空間線量率推定値を組み合わせて推定したものです。
 この表から事故時19歳以下の子ども約148,000人の外部被ばく線量分布が読み取れます。

 7頁に表7.基本調査提出者の実効線量推計内訳(人)があります。
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 これは基本調査に行動記録を提出し、外部被ばく実効線量が推定されている18歳以下の子どものうち、2回目の甲状腺検査で「悪性ないし悪性疑い」と判定された32人の線量分布を示しています。
 二つの資料を組み合わせると、下の表になります。
24_13_edited1
 右端の「線量当てはめ値」というのは、例えば実効線量が1mSv未満の場合、0~1mSvの中間値=0.5mSvと便宜的に当てはめるということです。
 5mSv未満の場合は2~5mSvと幅が広いので、人数で加重平均した結果、2.54m
Svとしています。5mSv以上は人数が少なすぎるので、除外しました。
24_23_edited1
 以上の結果をグラフにすると以下のグラフになります(再掲)。
Photo
 
 事故後4ヶ月間の外部被ばく実効線量は甲状腺被ばく線量に比例するものではありませんが、外部被ばく線量が高いほど、2巡目検査で甲状腺がんがみつかる率が高くなっています。

 Kurokawaさんご指摘のように、福島原発の南側にヨウ素131のプルームが流れたので、いわき市では他地域と比べて、外部被ばく線量が低い割に甲状腺がんの発見率が高くなる可能性があります。
 2巡目検査で「悪性ないし悪性疑い」と判定された59人のうち、いわき市の子どもは5人(8%)なので、グラフには現れていないのかも知れません。

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