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2017年2月 5日 (日)

被ばくミニ知識 4  ガラスバッジ、ここが問題だ!


       被ばくミニ知識 4   2015.9   放射線被ばくを学習する会

      
      ガラスバッジ、ここが問題だ!
      

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ガラスバッジで1ミリシーベルトは
空間線量4ミリシーベルト(伊達市)

Photo_5 ガラスバッジは左の写真より少し大きいもので、レントゲン技師が胸などに付けて被ばく線量を測るものです。

政府は8月25日、ガラスバッジで測ると年間1ミリシーベルトを下回っているから避難指示区域以外の地域では避難する必要は全くないと閣議決定しました。

Photo_7

上のグラフを見てください。ガラスバッジ測定値は空間線量より小さく、福島県伊達市の発表では、赤線の所ではガラスバッジは1ミリシーベルトですが、空間線量は4ミリシーベルトです。

法律では住民の被ばくは空間線量で判断

実用発電用原子炉の設置、運転等に関する規則の規定に基づく
線量限度等を定める告示の趣旨


第三条 (周辺監視区域外側の)線量限度は次のとおりとする。

 一 実効線量については、1年間につき1ミリシーベルト

第十一条 外部放射線に係る線量は空間線量とする。

「原子炉等規制法」などでは住民の外部被ばく線量は屋外の空間線量で判断するよう決められています。屋外の空間線量で線量限度1ミリシーベルトを守れば、誰もが被ばく量1ミリシーベルトを超えることがありません。

「ガラスバッジで年間1ミリシーベルトを下回っているから避難する必要はない」という政府の決定は、「原子炉等規制法」違反です。

「屋内の被ばく率は屋外の4割、屋外に一日8時間いるとすると被ばく線量は6割になる」という設定も「原子炉等規制法」違反です。

住民の被ばく線量は屋外の空間線量で判断するのであり、生活する場所は空間線量年間1ミリシーベルト以下でなければならないのです。

ちなみに、1ミリシーベルトですら、危険であることを否定できません。

最近の研究では自然放射線でも累積1ミリシーベルト増えると15歳未満の小児がんが2.8%、脳腫瘍などが4.2%増える(有意)ことが報告されています。

ガラスバッジの測定値はなぜ過小評価?

レントゲン技師の場合と違って、福島県民は原発事故でばらまかれたセシウム137など放射性物質に取り巻かれ、四方八方から飛んでくる放射線にさらされています。空間線量を測るサーベイメーターは四方八方から来る放射線を全部測るように設計されています。

Photo_8 ガラスバッジは胸などに付けて測定しますが、背中側から来たガンマ線の71%は人体に吸収され、ガラスバッジで測れるのはわずか29%だけです。

セシウム137のガンマ線が四方八方から飛んでくる場合、ガラスバッジの値は空間線量の67%になります

これ以上浴びてはならない線量限度は、屋外の空間線量で判断します。

ガラスバッジが測っているのは主に屋内で遮蔽された線量なので、過小評価になります。

さらに、四方八方から飛んでくる放射線量はガラスバッジでは過小評価されています。

「東京電力(株)福島第一原子力発電所事故に係る個人線量の特性に関する調査」(2014 放医研、JAEAhttp://www.meti.go.jp/earthquake/nuclear/radioactivity/pdf/20140418_02.pdf

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