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2017年5月20日 (土)

山林火災の浪江町でセシウムが飛散!~5.13第36回被ばく学習会報告・その1

 2017年5月13日(土)午後、第36回被ばく学習会『内部被ばくは こうして隠された」を57名の参加で開催しました。

 その内容を3回に分けてご報告します。
 今回は、高橋博子さんの講演に先だって、福島県浪江町の山林火災に関する報告に学習会後のデータを含めてご紹介します。

 学習会動画、最初からはこちら

  山林火災関係の動画はこちら

  資料はこちら

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 4月29日に山林火災が発見された十万山は、双葉町との境の近くです。
 帰還困難区域で、空間線量の高い場所です。

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セシウムが飛散

 福島県は5月1日から、昼前後の1.5~3時間程度、火災現場の2.5~4.3キロ地点3ヶ所(下図)で、空気中の浮遊じんの放射能測定を始めました(5月1日は2ヶ所)

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 浮遊じんの測定は、ポンプで空気を吸引し、ろ紙に捕集した浮遊じんのセシウム134、137を測定しています。
 162

 5月8日、11日、12日、16日、17日には、石熊公民館、やすらぎ荘で明らかにセシウム137が飛散しています。ただし、その量は最大で空気1立方メートル当たり25ミリベクレル程度です。ミリベクレルはベクレルの1,000分の1です。

空間線量への影響は?

26 左のグラフは、2011年3月15日、午前6時から9時まで、茨城県東海村のJAEA・核燃料サイクル工学研究所で測定された空間線量です。午前8時頃、放射性ヨウ素などを含むプルームが通過していきました。
 午前6じから9時7分まで、空気中の放射性物質(ガス状+粒子状)を捕集し測定した結果、

 ヨウ素131          1,600 Bq/立方メートル
 テクネチウム132 1,300
Bq/立方メートル
 セシウム134     180
  Bq/立方メートル
 
セシウム137     190  Bq/立方メートル
が検出されています。
JAEA-Review 2011-035  https://goo.gl/ykw3Kq

  大雑把に見ると、3,000 Bq/立方メートルで空間線量が平均2μSv/h程度、上昇したことになります。1 Bq/立方メートルで空間線量が0.0067μSv/h上昇する計算です。

 他方、今回の山林火災に関連して観測されたのは10ミリベクレルのレベルなので、空間線量に影響を及ぼす程ではないと思われます。

山火事で飛散したセシウムなのか?

 グラフ1で見られたセシウム浮遊じんは、山林火災によって生じたものなのでしょうか?

 観測地点の風向・風速が分からないので、セシウム浮遊じんが火災現場から飛散したのかどうか、わかりません。
 山林火災は4月29日に発生し、5月10日に鎮火したと発表されています。
 検出された浮遊じんのセシウム137は、火災期間中よりも鎮火後の方が多くなっています。
 
火災以前にどの程度のセシウム浮遊じんがあったのかも分かりません。

 現在のデータからは、セシウムが飛散していたことは確かですが、山林火災の影響がどの程度だったのかは不明です。

 文責:温品惇一

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