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2017年5月27日 (土)

福島甲状腺検査に大欠陥!ー4歳児の甲状腺がん、検討委にも報告されずー

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 3月30日、NHK-TVニュース7で事故当時4歳の男児が甲状腺検査を担当する福島県立医大で甲状腺がん手術を受けたのに、県検討委員会にも報告されていなかったことが報道されました。甲状腺検査に大きな欠陥があることが明らかになったのです。

県民健康調査は「判定」のみ

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福島の甲状腺検査は、福島県県民健康調査の一環として行われています。二次検査の結果185名が「悪性ないし悪性疑い」、延べ2523名が「経過観察」と判定されたことが「県検討委員会」に報告され、公表されています。

甲状腺検査は「保険診療」ではなく、あくまでもスクリーニングであり、「悪性ないし悪性疑い」、「経過観察」などと「判定」するのが役割とされています

経過観察は「保険診療」
 「経過観察」と判定された延べ2523名は半年~1年後に病院で診てもらいます。これは健康保険が適用される「保険診療」なので、「県民健康調査」の枠外とされ、経過観察で甲状腺がんと判明しても「県検討委員会」に報告されず、公表もされていないのです。甲状腺検査の大欠陥です

4歳児甲状腺がんを知りながら「5歳以下の発見はないから」放射能影響を否定

昨年3月、「県検討委員会」は「(チェルノブイリと違って)5歳以下からの発見はない」ことを一つの根拠に、福島小児甲状腺がんの放射能影響を否定する「中間取りまとめ」を発表しました。すでに前年、事故時4歳児が福島県立医大で甲状腺がんと診断されていたのに、誰も「5歳児以下からの発見」を指摘しませんでした

4歳児甲状腺がんは氷山の一角
  甲状腺がんの実態が分かるようにすべき

甲状腺検査の大欠陥は、たまたま4歳児が甲状腺がんになったことから明らかになりました。これは氷山の一角です。経過観察されている延べ2523人のうち、一体何人が甲状腺がんになったのでしょう?
「県民健康調査」と別に病院で甲状腺検査を受けて甲状腺がんと診断された場合も、公表されていないのです。まさに大欠陥です

「県民健康調査」は原発事故の影響を調べ、対策を講じるために行われています。甲状腺がんの実態把握と誠実な情報公開が必須です。
県は、「県民健康調査」の枠外で甲状腺がんと判明した人数、甲状腺がんの病状なども個人情報に抵触しない範囲で明らかにし、甲状腺がんの実態が分かるようにすべきです。
そうして初めて、県民健康調査・甲状腺検診制度の趣旨を活かし、県民の信頼を回復することができます。

5月9日、以上の「意見」を内堀雅雄・福島県知事、井出孝利・福島県保健福祉部長、鈴木陽一・福島県保健福祉部県民健康調査課長および福島県県民健康調査検討委員会宛てに送付しました。

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