« 飲料水の放射能基準値国際比較について、環境省に公開質問状 | トップページ | 20mSv法制化への動き:7.23第38回被ばく学習会報告ーその1 »

2017年7月16日 (日)

読売新聞・放射能に関するフェイク社説に関する再度の公開質問状提出

2hp1

 読売新聞論説主幹 小田 尚 殿

読売新聞・放射能フェイク社説に関する再度の公開質問状

2017.7.12

放射線被ばくを学習する会

http://anti-hibaku.cocolog-nifty.com/

anti-hibaku@ab.auone-net.jp

代表・温品惇一

(住所・電話番号・略) 

20170626_edited1 

 6月26日、貴殿は「放射線審議会 確かな情報を分かりやすく」と題する社説を掲載しました。「人の振り見て我が振り直せ」と申しますが、「確かな情報を」とは貴殿こそ心がけるべきことと存じます。

すでに2月9日の社説「放射線審議会 民主党政権時の基準を見直せ」で貴殿は「飲料水中のセシウム量の基準値は、米国が1キロ・グラム当たり1200ベクレル、欧州が1000ベクレルなのに対して、日本は10ベクレルだ」と米国、欧州について間違った基準値を示し、基準を緩めるよう求めました

福島原発事故初期のようにセシウム134137がほぼ等量ずつ含まれている場合、飲料水の放射性セシウム基準値は米国で3.4Bq/L1)欧州で8.7Bq/L2)です。私たちは2月15日、貴殿に公開質問状を提出、謝罪と訂正を求めました。しかし貴殿は327名もの賛同を得た公開質問状に何ら答えることなく、再度、フェイク社説を掲載しました。ペンを武器とする貴殿が公開質問状に答えられないということは、フェイクと自覚しておられるのでしょうか

2度にわたる社説は放射線被ばくの健康影響を軽視するフェイクに溢れています。「復興を加速」するためにはフェイクもいとわない、ということでしょうか574名の第4次集約賛同人名簿とともに626日の貴殿社説に関し以下の公開質問状を提出いたします。7月20日までに文書回答をメールで送信していただくよう、お願いいたします。

1.飲料水の放射能基準値国際比較について

1)6月26日の社説には2月9日の社説にあった「欧州が1000ベクレルなのに対し」が書かれておりませんが、欧州については誤りを認め、取り下げたのでしょうか?

2)米国、欧州の飲料水基準値の誤りを認め、撤回・訂正されますか?

撤回しないなら、基準値の出典をきちんと特定してください。

2.「一般食品の基準が現状にそぐわない」について 

「一般食品の基準は、日本人が口にするものの半数は汚染されているとの前提で算定されている。食品汚染がほとんど検知されていない現状には、そぐわない」と書かれています。

「そぐわない」から、基準を厳しくして被ばくをできるだけ少なくすべきとのご主張ですか、それとも基準をゆるめて漁業などの「復興を加速」しようというご主張ですか?

3.「1ミリシーベルトの呪縛」、「100ミリ・シーベルト以下の被ばくでは、がんリスクは有意でない」などについて

 1)ICRP(国際放射線防護委員会)は「不要な被ばくはできるだけ避ける」ことを基本とし、一般公衆の線量限度を年間1mSvとしています。2007年勧告も同様です。貴殿はICRP2007年勧告の日本法令への取り入れを歓迎しながら、勧告の基本である線量限度1mSv/年を「呪縛」と称して廃止し、20mSvに置き換えるべきとお考えですか? 

「放射線量が着実に減っていることなど、関係地域の実情に沿った法規制を目指したい」とは、「20mSv帰還強制」を法令に取り込みたいということですか?

 2)「100ミリ・シーベルト以下の被曝では、がんリスクは有意でない」とお考えのようですが、「低線量被ばくワーキンググループ」が同様の見解をまとめた2011年以降、大勢の子どもの調査により、自然放射線の累積1mSvでもがんの増加が報告されていること、5mSv程度のCT被ばくでがんの増加が明らかにされていることをご存じですか?

 3)環境省の「統一的な基礎資料」に「100ミリ・シーベルト以下の被曝では、がんリスクは有意でない」と書いてあると主張されています。私どもが拝見したところ、そのような記述は見当たりませんでしたが、同資料の何頁に書かれておりますでしょうか?

4.「WHOなどは『放射線による健康影響が確認される可能性は小さい』との見解を示している」について

世界保健機関(WHO)は2013年の報告書「2011年日本巨大地震と津波後の核事故による健康リスク推定」3)で、避難地域の一部では、女性乳児の甲状腺がんの生涯リスクはベースラインより70%上がり、男性乳児では白血病の生涯リスクがベースラインより7%上がる(8頁 Executive Summary/findings)などと推定しています。

6月26日の貴殿社説には「世界保健機関(WHO)などは『放射線による健康影響が確認される可能性は小さい』との見解を示している」とありますが、出典・引用箇所を特定してください。

以上

1)National Primary Drinking Water Regulations Radionuclides   

 Beta particles and photon emitters(β線光子(ガンマ線)核種):4ミリレム 

2)COUNCIL DIRECTIVE 2013/51/EURATOM  ANNEX Ⅲ 

Eu_council_directive_3_2

3)Health risk assessment from the nuclear accident after the 2011 Great East Japan earthquake and tsunami, based on a preliminary dose estimation 

         
For leukaemia, the lifetime risks are predicted to increase by up to around7% over baseline cancer rates in males exposed as infants; for breast cancer, ;the estimated lifetime risks increase by up to around 6% over baseline rates in females exposed as infants; for all solid cancers, the estimated lifetime risks increase by up to around 4% over baseline rates in females ;exposed as infants; and for thyroid cancer, the estimated lifetime risk ;increases by up to around 70% over baseline rates in females exposed as infants. 
               

« 飲料水の放射能基準値国際比較について、環境省に公開質問状 | トップページ | 20mSv法制化への動き:7.23第38回被ばく学習会報告ーその1 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1976038/71158618

この記事へのトラックバック一覧です: 読売新聞・放射能に関するフェイク社説に関する再度の公開質問状提出:

« 飲料水の放射能基準値国際比較について、環境省に公開質問状 | トップページ | 20mSv法制化への動き:7.23第38回被ばく学習会報告ーその1 »