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2019年3月15日 (金)

甲状腺検査「悪性ないし悪性疑い」の正確な人数を早急に明らかにしてください!

 さる2月18日、当会は54団体・13個人の賛同(追加を含む)を得て、福島県知事、「県民健康調査」検討委員会、同「甲状腺検査評価部会」に対し、甲状腺検査による「悪性ないし悪性疑い」の正確な人数を早急に明らかにするよう求める要望書を提出しました。      

   内堀雅雄・福島県知事殿

 佐藤宏隆・保健福祉部長 殿

 鈴木陽一・県民健康調査課長 殿

「県民健康調査」検討委員会 御中

 同「甲状腺検査評価部会」御中

正確な悪性ないし悪性疑い人数を

早急に明らかにするよう要望します

昨年1227日の「県民健康調査」検討委員会で鈴木陽一・県民健康調査課長は、甲状腺検査サポート事業により2017年度末までに医療費支援金の交付を受けた233人全員が甲状腺がんである旨の福島県議会答弁を否定し、233名のうち、82名が手術を受け、77名が甲状腺がん、5名が濾胞腺腫等甲状腺がん以外と診断された」と言うのが正確である旨を述べました。これは以下に述べるように「233名全員が悪性ないし悪性疑いである」ことを隠した言い逃れです。

甲状腺がんの術前診断は、取り出した細胞の検査(穿刺細胞診)により行われます。日本人の甲状腺がんの9割を占める乳頭がんは穿刺細胞診で診断できますが、濾胞がんと良性腫瘍とは手術しないと区別できないとされています。

福島県の甲状腺検査では、穿刺細胞診など二次検査により「悪性ないし悪性疑い」と判定された人数が公表され、「甲状腺がん」という言葉は手術後の病理検査で確定診断された患者に限定されてきました。しかし公式発表によれば、1~3巡目検査で手術された「悪性ないし悪性疑い」163人のうち、良性だったのはわずか1人で、162人は術後に「甲状腺がん」と確定診断されています2017年度末現在)。「悪性ないし悪性疑い」199人のほとんどが甲状腺がんであるという事実と、公式発表の「甲状腺がん」162人との違いが、さまざまな混乱の元となってきました。

こうした事情を考えると、サポート事業を受けた233名全員が甲状腺がん」ではなくとも、「全員が悪性ないし悪性疑いである」と考えられます。

この 233 人に、サポート事業から除外されている甲状腺がん患者数を控えめに推定した46人を加えると、279人になります。【参考】甲状腺がん患者実人数の控えめな試算)

福島「県民健康調査」検討委員会の公式発表は1992017年度末現在)ですから、公式発表の方が80人も少ないのです。279人は断定できない概算ですが、きわめて控えめな数字です。甲状腺がん患者数の本当の実数は不明です。

早急に検証作業を行ない、正確な「悪性ないし悪性疑い」人数を明らかにされるよう要望いたします。

2019.2.18

放射線被ばくを学習する会

賛同54団体、13個人)

ひだんれん・原発事故被害者団体連絡会/「避難の権利」を求める全国避難者の会/子どもたちの健康と未来を守るプロジェクト・郡山/原発いらない福島の女たち/ふくしまWAWAWAー環・話・和ーの会/フクシマ・アクション・プロジェクト/子ども脱被ばく裁判の会/会津放射能情報センター/緑ふくしま/虹とみどりの会/放射能ゴミ焼却を考えるふくしま連絡会/東日本大震災避難者の会 Thanks & Dream(サンドリ)/核燃サイクル阻止1万人訴訟原告団/核の中間貯蔵はいらない!下北の会/環境と平和について学習するスイカの会/放射能問題市民交流会岩手/測る会/春を呼ぶ会/三陸の海を放射能から守る岩手の会/放射能から子どもたちを守る栗原ネットワーク/とちの実保養応援団/放射能から子供を守る会・塩谷/子供の未来を考える会ハチドリ/脱原発の日実行委員会/緑の党グリーンズジャパン/ちくりん舎/福島老朽原発を考える会/新宿代々木市民測定所/ふぇみん婦人民主クラブ/なかのアクション・福島子ども保養プロジェクト/福島子ども保養プロジェクト@しながわ/原発を考える品川の女たち/原発はいらない西東京集会実行委員会/みんなのNO NUKES☆西東京/「福島の子どもたちとともに」川崎市民の会/福島の子どもたちとともに・西湘の会/福島の子どもたちとともに・湘南の会/福島子ども・こらっせ神奈川/原発震災を防ぐ風下の会/環境汚染を考える三島市民の会/子どもたちを放射能から守る伊豆の会/チェルノブイリ救援・中部/未来につなげる・東海ネット 市民放射能測定センター/水曜金山街宣スイカナ一同/平和・人権・環境を守る岐阜県市民の会/さよなら原発・ぎふ/原発おことわり三重の会/阪神・市民放射能測定所/原発やめよう/つながろう関西マダム会議/亀岡のおいしい水を守る会/いのち・未来 うべ/玄海原発反対からつ事務所/モントリオール KIZUNA/さよならニュークス デュッセルドルフ(SND)(ドイツ)/伊藤かつみ/大河原さき/小川幸子/片岡輝美/川崎陽子/黒田節子/近藤ゆり子/佐藤嘉幸/篠原咲子/西岡まゆみ/服部賢治/吉田弥生/吉原喜美子

【参考】甲状腺がん患者実人数の控えめな試算

子ども医療費助成制度 + 甲状腺検査サポート事業

福島県の甲状腺検査を受け甲状腺がん治療をうけた方々の治療費自己負担分は、18 歳になった年度の 3 月末までは子ども医療費助成制度によって援助され、その後は県民健康調査甲状腺検査サポート事業によって支援されています。いずれも患者からの申請がなければ支援は受けられません。

このたび明らかになったサポート事業の受給状況は、甲状腺がん患者の実人数を推定する貴重なデータです。

1 交付件数 313 件(延べ)

内訳は、2015 年度 121 件、2016 年度 104 件、2017 年度 88 件です。

 2  233 名(実人   12 歳~18 

しかし、もう一方の子ども医療費助成制度の受給データは公表されていませんので、代わりに「県民健康調査」検討委員会のデータを用いて推計せざるを得ません。233 名は震災時 12 歳以上と発表されているので、最も控えめに推計するために、ここに含まれない患者数のうち震災時11 歳以下の患者数を求めました。233 名は 2018  3 月末までのデータなので、「県民健康調査」検討委員会のデータも2018  3 月末現在のものを利用しています。

3

本当の「悪性ないし悪性疑い」総数は?

サポート事業 233 人にこの 46 人を加えた 279 人が、かなり控えめに実人数を推計した結果です。

それでも、「県民健康調査」検討委員会による公式発表 199 人よりも 80 人も多いのですさらにこの数字に、申請してない人、18 歳以下の経過観察中がん発症者、その他などが加わると、数字はもっとかけ離れてしまうかもしれません。真実を知るには更なる情報開示が必要です。

 3月12日の福島県議会常任委員会で佐藤宏隆保健福祉部長は「医療費を交付した233人は全て甲状腺がん」との12月議会の答弁が誤りだったと謝罪したと報道されています

 サポート事業を受けた233人に関する質問にはまともに答えず、穿刺細胞診を受けて悪性または悪性疑いと言われた人は何人か、との質問に対しても、はぐらかしたようです。

 「悪性ないし悪性疑い」の人数を明らかにしない、こうした福島県の対応からも、サポート事業を受けた233人は全員、「悪性ないし悪性疑い」であると考えます。

 サポート事業を受けた233人を含め、「悪性ないし悪性疑い」の正確な人数を早急に明らかにするよう、福島県にあらためて求めます。

(文責:温品惇一)

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