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2019年8月28日 (水)

ICRPが原発事故時の放射線防護について、パブコメを募集しています。ICRPに意見を送ろう!

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 ICRP(国際放射線防護委員会)は大規模原子力事故時の放射線防護の変更案について、9月20日まで、パブコメを募集しています日本語でも受け付けています

原発大事故時の放射線防護の変更案とは?

 変更案(パブコメ案)には、変更内容や根拠が明示されていません。ICRPが日本語訳を公表しているのはごく一部だけです。主な変更点と思われる内容を表にしてみました。

 

従来の勧告

パブコメ案
緊急時の参考レベル 20~100mSv ≦100mSv

現存被ばく状況の
参考レベル


1~20mSvのバンドの下方部分から選択すべき。


代表的な値が1mSv/年



1-20mSv のバンドの範囲内かそれ以下から選ぶべき。

年 10mSv を超える必要は一般的にはないであろう。

⽬標は年 1mSv 程度(order)のレベルになるように徐々に低減すること

 2点とも、原発事故後に住民の被ばくを減らすどころか、福島原発事故の時より、もっと被ばくさせることになります。

なぜ、被ばく防護をゆるめるのか?

 根拠ははっきり書かれていないのですが、本文には、「福島事故から得られた教訓は、高齢者や医療監視下にある老人ホームからの計画外の避難は、これらの人々にとって益よりも害の方が大きかったかもしれないことを示唆している」という趣旨が書かれています。「避難させないほうが良かった」と言いたいようです。

ICRPに意見を送ろう!

 ICRPは1990年勧告で「線量限度」1mSv/年を打ち出しました。

 ところが1986年のチェルノブイリ原発事故を経て、2007年勧告では
1.原発事故後の緊急被ばく状況では、年1mSvどころか、20~100mSvまで被ばくしても仕方がない

2.放射能放出がおちついてきたら、まき散らされた放射能は「現存被ばく=すでにある被ばく」とあきらめて、20mSvまでは我慢しなさい

という趣旨になっています。福島原発事故で言えば、東電・政府の責任を問わず、1mSv/年の「線量限度」を無にするかのような勧告です。

 今回のパブコメ案は2007年勧告をさらに改悪するようにも読めますが、あいまいな書き方が多いのではっきりしません。

 ICRPはこれまでもいろいろなパブコメを募集してきたそうですが、意見を送るのは専門家がほとんどだったのではないでしょうか。パブコメを募集している機会に、2007年勧告以降、特におかしくなっているICRPに、日本の住民の声をとどろかすことは大いに意味があると思います。

 パブコメ案にはほかにもさまざまな問題点があります。9月5日のミニ学習会では、瀬川嘉之さん(高木学校、当会世話人)に今回のパブコメ案について説明していただきます。皆さんそれぞれどんな意見を送るか、お考えいただく場になれば幸いです。

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PDFはこちら

 

 

 

(文責:温品惇一)





 

 

 

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