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2023年8月30日 (水)

汚染水海洋投棄の問題点を明らかにする記者会見を外国特派員協会で開催しました

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 8月28日(月)午後2時から、丸の内の外国特派員協会で、汚染水海洋投棄の問題点を明らかにする記者会見を行いました。

 主な論点は、

 1.ICRP、IAEAなどは、放射線を使う場合、害よりも益が多いこと(=「正当化」)を基本原則としています。害には被ばく被害だけでなく、経済的、社会的、環境的な害も含まれるとされています。

   ところが、汚染水の海洋投棄は「正当化」されていません。

   実際、中国や香港の日本産水産物の全面輸入禁止を明らかになっています。

   IAEAは「正当化」を検証しておらず、日本政府がやるべきだとしています。

   ところが日本政府は、「海洋放出は廃炉と福島復興に不可欠」という根拠のない主張をふりかざして「益」を主張する一方、「害」については「経済的・社会的・環境的害も含めた害」ではなく、「海洋放出による被ばく被害」だけを取り上げています。これはIAEA基準に違反しています。

 

 2.G7広島サミット首脳宣言は「ALPS処理水」の放出がIAEA 安全基準に整合的に実施されることを求めました。IAEA基準に違反して「正当化」されない海洋投棄が強行されている現在、まさにG7各国の姿勢が問われています。

 

Mak 最初の発表者はアージャン・マキジャニさん。アメリカの民間研究所 エネルギー・環境研究所の所長で、太平洋諸島フォーラム(PIF)専門家パネルの一員として海洋投棄について日本政府との交渉に当たってこられました。

 発表者3人のスライド・日本語版はこちら

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 マキジャニさんの動画はこちら

 

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 2人目は当会代表の温品惇一

 通訳を含めて9分半の発表です。

 

 発表動画はこちら

 発表者3人のスライド・日本語版はこちら

 

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 7.31報告書には、まったく矛盾することが書かれています。「(海洋放出ではなく、)廃炉プロセス全体が「正当化」されるべきだ。従って廃炉の益と害を調べた」(18頁)との主張に続いて、「益について日本政府は、海洋放出は復興・復旧に不可欠と結論づけた」と述べています。ここで「益」とされているのは海洋放出の益です廃炉の「正当化」と言いながら海洋放出の「正当化」を論じていて、支離滅裂です。

 海洋放出しないと、復興できない?! なぜ? まったく根拠がありません。

 「害」には放射線被ばくの影響だけでなく、「経済的、社会的、環境的要因」も含まれるのに、被ばく影響しか勘定していないのです。実にインチキな「正当化」です。

 

 

  3人目は、

 黒川眞一・高エネルギー加速器研究機構 名誉教授Kuroawa

 です。

 発表者3人のスライド・日本語版はこちら 

  

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6_20230830095701  黒川さんの動画はこちら

     

  質疑応答動画をご覧ください。

 質問について、マキジャニさんから送られてきた資料をお知らせします。

 1. 専門家パネルの代替案・コンクリート論文とPIFへの最初の公式報告書は、ここから


 2. 正当化および専門家パネルの回答に関する日本政府の書簡と、

  IAEAの回答に対する私の見解は、こちら


 3. トリチウムと魚卵に関する論文はこちら。表3に私が言及したデータがある。 私の記憶が役に立った。魚種はコイであった。


 4. 私のトリチウムの本『トリチウムの危険性を探る』はここからダウンロードできる。


 5.
核実験の影響についての本Radioactive Heaven and Earth”(「放射能汚染された天と地」?)はこちら


 6. 主要な核実験場と核実験の影響に関する11の論文(2022年)はこちら

 ARAB NEWSで「専門家らが汚染水の海洋放出決定を非難」と報道されました。

 

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 ARC TIMESというネット・メディアが記者会見を独自にライブ配信。

 「東電の福島汚染水放出は、IAEA原則違反だ/科学者らが会見@FCCJ」

 https://yutura.net/channel/59486/video/aOTYdYMQYAo/

 再生回数1万4700回と表示されます。

 

 ASIA TIMESのネット記事「福島の水が政治と科学の不安定な混合物を放出」

 https://asiatimes.com/2023/08/fukushima-water-release-a-volatile-mix-of-politics-and-science/

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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